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コラム㊷ 従業員99人以下の中小企業

統計なので何らかの区分は必要ですが、島根県で総勢5名の小売業を経営している身からすると、

「99人もいたら、この辺じゃ大きな会社!」というのが実感です。

その所謂「中小企業」の雇用問題が取り沙汰されています。

「中小企業は若い世代の採用が難しく、高齢者への依存を強めている」

「中小企業は賃上げや柔軟な働き方の導入を急がなければ人手不足を解消できない」

「過去10年間の雇用全体に占める割合は、大企業は3ポイント増で中小企業は4ポイント減」

「中小企業は15~64歳が125万人減った一方、65歳以上が112万人増えた」

「労働力人口はこれからの10年で約150万人減る予測」

等など、現実はかなり厳しいです。

賃上げも柔軟な働き方も中小企業経営者は心底実践したいと考えています。

にもかかわらず付加価値(=粗利益)を十分に生み出せず、必要な手立てを打てず悶々として

いる経営者も多いと感じます。

能力・努力が足りないと言われればその通りかもしれませんが、経営者一人ひとりは真剣に経営に

取り組んでいるはずです。

中小企業でもM&Aが一般化するのを目の当たりにすると、中小企業淘汰論が現実化していると

感じざるを得ません。

 

  1. 中小企業の過剰問題
  • 日本には約358万社の中小企業があり、先進国の中でも突出して多い
  • 中小企業数が多すぎることが日本の生産性の低さにつながっている
  1. 生産性向上の必要性
    • 中小企業は大企業と比較して生産性が低い傾向がある
    • 日本の労働生産性はG7諸国で最下位となっている
  2. 淘汰と再編の必要性
    • 生産性の低い企業を淘汰し、競争力のある企業に資源を集中すべき
    • 単なる保護政策ではなく、中小企業の「稼ぐ力」を強化する政策が必要
  3. 事業承継問題への対応
    • 経営者の高齢化による廃業ではなく、M&Aなどによる事業継続を促進すべき
  4. デジタル化の推進
    • DXを通じた生産性向上が不可欠

アトキンソン氏は著書『新・生産性立国論』『国運の分岐点』などでこれらの主張を展開し、日本経済の構造改革の必要性を訴えています。彼の主張は時に「冷徹」と評されますが、日本経済の長期的な競争力強化のための提言として注目されています。

 

方や、2010年6月18日に閣議決定された「中小企業憲章」には、

「中小企業は、社会の主役として地域社会と住民生活に貢献し、伝統技能や文化の継承に重要

な機能を果たす」

さらに、「小規模企業の多くは家族経営形態を採り、地域社会の安定をもたらす」

「中小企業は、国家の財産ともいうべき存在である」

と記されています。

地域に根差した中小企業が独自性を磨き、生産性を向上させれば数の多さは強みになります。

特に地方は強い中小企業が蜂の巣のように集積している方が現実的だと感じます。

中小企業憲章に謳われているような中小企業になる為に、1社1社が自覚を持って経営を前に

進めることが大事だと改めて感じます。

以上

 

 

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