コラム㉓ 人間らしさを保障する為のDX
最近では新聞の一面に「行政DX化」等、DXの文字が躍ることが珍しくなくなりました。
この流れの大本は2000年の森喜朗政権で成立したIT基本法、2001年のe-japan戦略になるそうです。
言いだしてから23年間、国を挙げての戦略も全体に浸透させることは非常に難しいことを証明しています。
大きな転機はコロナ禍対応の遅れで顕在化した諸問題にあると感じます。
生命・暮らしに直結する問題に直面し、国全体を本腰にさせました。
元々、少子高齢化やエネルギー(脱炭素・気候変動)問題への対応は叫ばれていましたが、自分自身に
ダメージがある経験をしないと一般庶民まで自分事にはならないようです。
“ペーパーレス・判子レス・対面レス”から始めて徐々に組織全体へ効率化・自動化・遠隔化を進めていく。
経営者の意識改革・決断はもとより、社員にも従来の仕事のやり方を抜本的に見直す覚悟を持ってもらい
DX化を推進しなければ、働き手不足・エネルギー高騰等の諸問題に対応できません。
またお客様にも今までの“当り前”を見直してもらい、今後の社会全体を俯瞰した取引関係を構築しなければ
なりません。
当社の経営指針書に、「タダ働きはしない、ただの便利屋にはならない」という言葉を成文化しています。
良いサービスを提供し続ける為の仕組みの見直し、有料化は避けられない部分があります。
未来志向の顧客との取引関係の構築は大テーマになります。
先日出席した会で建具職人さんがこんなことをお話しされていました。
「良い職人とは早くて美しいものを創る。時間をかけて美しいものを創る職人はそこら中にいる」
職人の世界で昔から言われていることなのでしょうが、スピード感を要求される現代こそ肝に銘じなければ
ならない言葉だと感じました。
デジタルの技術を活用したDXの波が倫理的な正しい優先順位を担保し、学力・能力を重視しない
素晴らしい未来を創ることを期待します。
人間性、正しい感性が求められる未来の社会の創造の一翼を担いたい。
自社の領域で進めていきます。
ありがとうございます。
以 上
│更新日時:2023/10/26│