コラム㊹ 「人口減は業務改革の好機」
長年使っている道具には愛着が湧いてきます。
長年守ってきた仕組みや規則はどうでしょう?
愛着ではありませんが、これも知らず知らずのうちに“当たり前”になっていきます。
自分だけで使う道具やルーティンのようなものは良いのですが、集団・組織で使う
仕組みや規則は多くの人を巻き込みます。
制度疲労を起こして実態に合っていないものを、「ず~っと、このやり方だから」との理由で
使い続けることをの弊害を散見します。
人口減・労働力不足が叫ばれて久しいですが、本気の業務改革はこれからが本番との気がしてなりません。
我々中小企業家目線で業務を細分化し、棚卸をすると・・・
「これ要らないんじゃない?」
「これは何で二重でチェックしているの?」
のような項目が出てきます。
そんな時に担当者から出てくる言葉が前述の「ず~っと、このやり方だから」です。
無駄だなぁ~と感じつつ前例踏襲でやっている人、改善するのは社長の仕事で自分が率先してやるのも
億劫だと感じている人、そもそも言われた通りに何も疑わずやっている人等々。
色んなタイプはありますが、今ある仕組みを使い続けていることに変わりはありません。
日常業務の水路化現象で時間を取って業務の棚卸をすることは容易ではありませんが、
労働力不足の現状のもと、いよいよ本腰を入れて取り組まなければなりません。
OA機器販売・DXアドバイザーの経験を通して最近切に感じるのは・・・
「ハード・ソフトありきの業務改善は習慣化しない」という事実です。
世の中には便利なツールが溢れています。
何が自社に最適なのかを見定めるのも一苦労です。
ここも専門家の出番の一つなのでしょうが、最も重要な事は・・・
「我社は何を目指しているのか?」
「何を基準に行動しているのか?」
要は自社の経営理念の明確化です。
「なぜ慣れた方法を止めて、新たに定めた仕組みを運用するのか?」
「その一つひとつの業務改善が経営理念・目的の達成に繋がっているからだ!」
このことが腑に落ちている会社・組織は強いです。
言うは易く行うは難しではありますが、「小さく始めて、継続的に改善し、成果を共有する」
ことを愚直に実践することが良い会社をつくる要諦だと感じます。
以上
│更新日時:2025/07/29│